しのうしのブログ

たまに外出

忠類ナウマン象発掘地と晩成の海成段丘

ナウマン象発掘地と晩成の海成段丘を見学に行く機会があったので参加しました。

廃校 晩成小学校 

ナウマン象発掘地幕別町忠類中当)


ナウマン象発掘産状模型があります。道路と模型の間の通路に足跡がありますが、ナウマン象ではなく、他の象のものだそうです。
この写真のあたりが化石の発掘現場になるそうです。


最初に臼歯が発見された付近。1969年、旧道の山側を削り新しく農道を作っていたそうです。道路の山側に側溝を作るためにさらに掘っていると、つるはしに当ったのが、臼歯だったそうです。道路を作り、さらに側溝を掘るという偶然により、化石が発見されたそうです。
そのほか、1970年の本発掘作業の様子もうかがいました。


ナウマン象の包含層やその上の層準に足跡化石らしいものあることがわかり、数年前から調査をしています。


歌碑がありました。じっくり見るのは初めてです。

ナウマン象記念館幕別町忠類白銀町)

中にナウマン象の骨格標本や、発掘時の説明があります。

入口にある象の系統樹です。5000万年前からの様子が模型で置いてあります。展示は1つの説によるようです。学問なので、細かい所は諸説あることもわかりました。

発見当時は、臼歯は第2大臼歯で若い像だと考えられていました。その後、第3大臼歯であることがわかりました。そのため、50歳代の像に訂正されたそうです。
歯の水平交換による特徴からこの臼歯が第3大臼歯であることや、骨の形などから、壮年の象と考えられるようになった説明が興味深かったです。

晩成の海成段丘(大樹町晩成)

海成段丘は海岸に発達した階段状の地形で、海岸段丘ともいいます。
氷期間氷期の海水面の上下や、地盤の隆起などによって形成されます。
このあたりは、古い順にⅠ面~Ⅴ面の5段ほどあるようです。


Ⅰ面でしょうか。国道336号線の山側。開析を受けているそうです。


Ⅱ面で観察しました。標高は60mくらい。晩成砂礫層が発達しているそうです。


平らな礫が多いことが、海砂の特徴だそうです。


Ⅲ面付近を撮影したのですが、バスからなので段丘の感じはしません。


Ⅳ面を歩きました。昨年、シジミ漁見物の帰りに寄った、ホロカヤントー竪穴群遺跡の所です。窪地が所々にみえます。


下に潟湖のホロカヤントーが見えます。湖尻は向う側(奥)にあります。このあたりには、潟湖として大きい順に、湧洞沼、生花苗沼、長節沼、ホロカヤントーがあります。どの沼も南西側に湖尻があるそうです。


竪穴住居の復元です。


Ⅴ面になるのでしょうか。温泉横の芝生で弁当を食べました。

生花苗沼やホロカヤントーと次の晩成小学校は《十勝27》でも登場しています。

sinousi-2.hatenablog.com

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◆晩成小学校(大樹町晩成)


バスから晩成小学校跡方面を撮影してみました。中央の木々のある丘あたりでしょうか。南側から晩成小学校へ向かう道は、中央奥の建物群の左の方から丘に向かってあったようです。

 

ナウマンゾウ化石発見当時の様子や、最近の研究など、詳しい説明をしていただき、ありがとうございました。