しのうしのブログ

たまに外出

音更川流域で地形の観察

音更川流域を観察して、十勝の成り立ちを知る機会があったので、参加しました。
音更川を上流の方までさかのぼり、地形などを観察しました。
音更川の延長は約87kmだそうです。その2倍くらい移動したことになります。

○士幌大橋(士幌町士幌西2線)


国道274号線音更川に架かる、士幌大橋の下です。
知りたい石を見つけて、説明を聞いたりします。主に、火成岩など火山からの岩石を採集して、観察しました。


今回は標本を作らなかったので、5年くらい前に同じ場所で作成した標本です。
左から順に
1段目:花こう岩、閃緑岩、閃緑はん岩
2段目:石英はん岩、石英安山岩角閃石安山岩
3段目:輝石安山岩流紋岩、黒曜岩
4段目:珪岩、ホルンフェルス、凝灰角礫岩
その時に、説明を聞いたはずですが、いま初めて名前を聞くような岩石もあります。


今回ここでは、十勝石を3個発見しました。

○ナイタイ高原牧場(上士幌町上音更)


上士幌市街の北、国道273号線を北上中のバスの中からです。
ヌプカウシヌプリ(左)とナイタイ高原牧場(三角に見える草地)です。

○屏風岩(上士幌町黒石平)


大雪山国立公園内です。鱒見覆道の手前、音更川河畔にある柱状節理です。屏風岩と呼ばれています。
縦に亀裂が入っているので、溶岩は横に流れていたようです。
柱状節理の下の地層は十勝幌加層というそうです。

ここの上流の方は崩されています。

近くに音更山道碑があります。十勝監獄が囚人を使い作った道の事が書いてあります。碑に刻まれた文字は読みづらくなっていますが、横に見やすく書かれたものがあります。

○ひがし大雪自然館(上士幌町ぬかびら源泉郷)


糠平トンネルを出て、少し進んだ右側にあります。
周辺にある岩石や生物を見学しました。大雪山周辺のジオラマもありました。

○温泉公園(上士幌町ぬかびら源泉郷)


昼食をとりました。林の中にシートを敷こうとしたら、シカの糞が多数ありました。
木によっては赤い葉がきれいです。色鮮やかに撮れないのですが、きれいなものもありました。

三国峠上士幌町三股)


三国峠からの十勝三股カルデラです。すり鉢状になっています。重力異常があり、噴出物もあるので、カルデラだそうです。今から100万年くらいに大噴火しました。芽登や屈足や留辺蘂方面に火砕流が流れました。
今は、へこんだ地形で、多数の木が生えています。ここの大樹海が、木材の町・三股を支えていました。


三国峠から見える山々です。中央手前の頭が平らな山が軍艦山。その後ろはウペペサンケ山、右の高い山はニペソツ山でしょうか。
音更川は軍艦山の左の谷を流れています。


三国峠の所にある松見大橋です。自然の中にある人工物。
後ろの山、二つのピークが見えるところは、ピリベツ岳と西クマネシリ岳でしょうか。

○中の川橋(上士幌町三股)


バスから見た中の川。白い地層があります。三股層と説明されたような気がします。

○安村山(上士幌町清水谷)


最後に、昔、音更川が流れていたという、上旭ヶ丘面へ向かいます。
塔の見える山が安村山です。その向こう側にある高くて平らなところが、上旭ヶ丘面。
今から50万年前くらいに音更川にけずられて、できたそうです。

○上旭ヶ丘面(上士幌町清水谷・足寄町芽登・上士幌町居辺)


上旭ヶ丘面の上に来ました。ここの標高は450m位あるようです。坂を登ってきたのに、平地になっています。
正面の山は藻岩山です。芽登川の向こう側にあります。その麓に、1971年に統合した足寄町立旭丘小中学校がありました。

そのまま道を下り、2018年に統合した上士幌町立萩ヶ岡小学校の横を通りました。そこは、上旭ヶ丘面より1段低い、北居辺Ⅰ面だそうです。

 

◎たくさんの資料をいただきました。詳しい説明をしていただき、ありがとうございました。