しのうしのブログ

たまに外出

十勝川で川の下流域の特徴を観察

十勝川下流へ行き、川の下流の特徴を観察する機会があったので参加しました。
下流域での特徴的な地形は、蛇行、河跡湖(三日月湖)、三角州、湿地、泥炭、海嘯などがあります。

蛇行(池田町など)

かつて十勝川は激しく蛇行していました。古い地図を見ると利別川との合流付近では蛇行が激しく見えます。
蛇行のでき方ははっきりしていないようですが、下流の特徴の一つです。
十勝川は池田付近から下流と考えてよいそうです。
十勝川は氾濫原の東側の段丘の近くを流れていましたが、西側に新水路を作り、直線化されました。

河跡湖豊頃町幌岡)


蛇行した河川が洪水などでショートカットされると、取り残された部分が河跡湖(三日月湖)になります。十勝川河畔に多数残っています。
この河跡湖は堤防の外側(東側)に見られました。

丹頂鶴


三日月湖などを観察しながら十勝川左岸の堤防を南下中、タンチョウを何回か見ました。
タンチョウは釧路地方に多いのですが、十勝でも100羽以上越冬しているそうです。

泥炭地浦幌町豊北)

このあたりは泥炭が広く堆積しているそうです。泥炭は寒い地方の湿地などで植物の分解が間に合わず堆積して形成されます。


見づらいですが、左の道に沿った電信柱が少し傾いています。よく見ると各電柱の傾き方が微妙に異なっています。泥炭地の地盤の軟弱さが表れているそうです。

◎豊北原生花園豊頃町トイトッキ)


ここは砂浜海岸です。砂の所々に黒い部分があります。磁石に黒いものがつきました。砂鉄だそうです。


下車したところに、トーチカがありました。トーチカは第二次世界大戦の時に作られた防衛用の陣地です。このトーチカは出入口が1ヶ所のようです。
トーチカは十勝の海岸に多数残っています。

付近は原生花園で、たくさんの植物がありました。植物名をよく知らないので、2種類のみ。
ガンコウラン。実をつけています。実は食べられるそうです。
ハマナスの花と実です。ハマナスは北海道の花になっています。
ハマエンドウなど他の植物名も教えてもらいましたが、次に行ってももうわからないと思います。
花だけ覚えても、花のないときや実をつけているときなどがあり、覚えられません。

十勝川旧河口浦幌町十勝太)


十勝川の旧河口です。かつてはこの付近が河口でした。地名の十勝太の「太」は河口の意味があります。岡に見えるところの向こう側は太平洋です。
河口付近は改修されたようで、今はもう少し西で海に注いでいます。
今は十勝川から分離され、浦幌十勝川となっています。大津の方が現在の十勝川です。

アオサギ


かつての流れの部分が湿地になっており、葭などが生えています。そこにアオサギがいました。水は深くはないようです。

十勝川河口豊頃町大津)


十勝川右岸の堤防の南端になります。堤防のすぐ西(右側)が大津の集落です。遠くに現在の十勝川河口が見えます。波のあるところは太平洋です。

十勝川浦幌町愛牛付近で二つに分かれ十勝川は十勝太に流れていました。大津への川は大津川でした。大津川の古い名はヲホツナイ。
洪水対策などで締め切り、流れを大津川に変え、旧大津川十勝川になりました。今は、2.5kmほど上流に十勝川から浦幌十勝川への水路ができています。


十勝川の対岸です。左岸に見える川は分流のウツナイ川でしょうか。

三角州

十勝川下流にも三角州が形成されているようですが、低いところからの観察ではよくわかりません。

津波豊頃町大津漁港)


東日本大震災の時、ここ大津も津波が襲いました。
港の所にある公衆トイレにその時の津波の高さが示されています。


ここの漁港の漁船も打ち上げられたそうです。
この近くには高台がないので、避難の対策を行っているようです。

・家の近くを流れている十勝川も、河口付近となると遠いです。いつもながら、普段行けないところで説明してくださった先生方ありがとうございました。

・途中、バスの中から、これから行く廃校跡5校の場所を確認しました。