しのうしのブログ

たまに外出

「えりも宝」見学① 文化財・歴史

「えりも宝」見学ツアーの1回目に参加しました。
えりも町で3回あるうちの1回目で、文化財・歴史について見学しました。

9時に集合し、説明などのあと、バスに乗って出発です。

歌別稲荷神社えりも町歌別)


安政6(1859)年、杉浦嘉七(二代)の創建です。狐は昭和7(1932)年の建立。
道道の工事の関係で移動したそうです。

油駒稲荷神社えりも町東洋)

弘化3(1846)年、杉浦嘉七(初代)の創建です。


神社から油駒の三本岩方面です。歌露の所の三本岩のほうがもっとそれらしく見えます。
地元の方が油駒尋常小学校の話をしていました。東洋小学校は油駒方面(町史ではオシヨロスケ)で開校したので、開校場所がわかるかと聞き耳を立てていましたが、場所はでてきませんでした。


付近で見かけた昆布干し場です。十勝平野では見ることがない光景です。

油駒チャシ跡遺跡えりも町東洋)


丘の上にありました。埋蔵文化財の一つです。四角い形をしているそうです。濠は遠くに人のいる所まで、続いています。四角い形は珍しいので調査してみたいそうです。


その南東(岬)方向です。なだらかな地形は周氷河地形のようです。このような周氷河地形は、数年前に宗谷地方の見学で観察したことがあります。

えりも岬塹壕えりも町えりも岬


戦争遺跡になります。第2次世界大戦の米軍上陸に備えたものと考えられます。両側に掘り上げて高さ1.5mほどだそうです。
十勝には大樹町をはじめ、海岸に多数のトーチカあります。

襟裳岬灯台えりも町東洋)


風の館の横にあります。明治22(1889)年に初点灯。1945年米軍機により破壊。1950年再建。2005年に無人化。
このあたりの海域では座礁などの海難が多数起こったそうです。1931年干珠丸のクレオソート流出事件の話を伺いました。


風の館です。参加していた高校生はこれを見て、DNAだ、と言っていました。さすがは現役の学生です。


「風極の地」の碑。風極という言葉は、夏樹静子さんの短編集「風極の岬」で知りました。石碑を見たので思い出しました。

襟裳神社旧鎮座祠跡えりも町東洋)


今は市街地にありますが、前はこちらでした。襟裳岬の先端近くです。文化11(1814)年、嶋屋佐次兵衛により創建されました。明治時代に移転したようです。

襟裳岬えりも町えりも岬


国指定の文化財、ピリカノカで、オンネエンルムとして登録されています。ピリカノカは北海道内に10ヶ所あり、襟裳岬はその一つです。
ピリカノカ(美しい・形)とは、ユカラ(英雄叙事詩)やアイヌ伝承の舞台をはじめ、祈りの場、アイヌ語により命名された独特の地形から成る優秀な風致景観を保護する取り組みです

襟裳神社えりも町えりも岬


現在の襟裳神社です。

手水鉢(嘉永3年・1850年)、石灯籠(文久元年・1861年)、狛犬台座(文久年間)があり、江戸時代建立の石碑群は町指定の文化財になっています。奥にあった狛犬台座の撮影を忘れました。


入口に震嘯罹災記念碑があります。昭和8(1933)年3月の三陸地震による津波被害の碑です。同様な碑は庶野にもあります。

・年のせいで記憶に自信がないのですが、襟裳岬えりも町が出てくるミステリーをいくつか思い出してみました。斎藤澪「花まつり殺人事件」、片岡義男「朝になったらタッチミー」、木谷恭介「襟裳岬殺人事件」、森村誠一「霧笛の余韻」、夏樹静子「風極の岬」、佐々木丸美「崖の館」、高城高「風の岬」など。

百人浜オートキャンプ場(えりも町庶野)


ここで昼食を取りました。トイレがあり、少し先には、入浴施設があります。
かつて、百人浜などでは木が切られ砂漠のようになったそうです。70年位前から緑化事業が進められています。

一石一字塔えりも町庶野)


町指定の有形文化財です。バスからの見学。文化3(1806)年、様似 等澍院の住職が、遭難者供養のために建立したそうです。

庶野稲荷神社えりも町庶野)


さくら公園の方に上って行きます。明治7(1874)年、杉浦嘉七(三代)の創建です。

他所にあるのかどうかは知りませんが、昭和18(1943)年建立の狛犬が面白い形をしています。阿吽になっています。

望洋台えりも町庶野)


十勝から見ると広尾が黄金道路の入口ですが、えりも町から見ると、こちらが入口になるのです。
左に見えるトンネルはフンコツトンネルです。その右側のトンネルは旧道のトンネルです。


ここの下にある入り江に生えていた塩性植物が、東日本大震災津波でほとんど流失したそうです。

 

・福祉センターに戻り、まとめをしました。

・滅多に行くことがない所をいろいろ案内していただきました。勉強になりました。3回すべてに申し込みをすればよかったと後悔しました。